住宅ローン減税

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ここまでは、支払う税金でしたが、少なくなる税金もあります。
それが住宅ローン減税です。

この住宅ローン減税は、住宅ローンの残高がある場合、住宅ローンの残高の1パーセントを限度として、所得税から減税される制度です。

2009年、2010年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:5,000万円以下の部分
  最高控除額 500万円
  控除率 1〜10年目 1%
2011年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:4,000万円以下の部分
  最高控除額 400万円
  控除率 1〜10年目 1%
2012年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:3,000万円以下の部分
  最高控除額 300万円
  控除率 1〜10年目 1%
2013年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:2,000万円以下の部分
  最高控除額 200万円
  控除率 1〜10年目 1%

概要は以上の内容です。
つまり2009年入居であれば、最大で毎年50万円の所得税の減税が受けられました。
2011年の入居でも、最大で毎年40万円の所得税の減税が受けられることになります。
更に所得税で控除額を満たせない場合、課税所得額の5パーセント、もしくは97,500円を上限として、住民税の減税も行なわれます。
しかし固定資産税などは普通にかかり、減税の対象にはなりません。

また2009年6月から始まる長期優良住宅に対しては、
2009年、2010年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:5,000万円以下の部分
  最高控除額 600万円
  控除率 1〜10年目 1.2%
2011年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:5,000万円以下の部分
  最高控除額 600万円
  控除率 1〜10年目 1.2%
2012年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:4,000万円以下の部分
  最高控除額 400万円
  控除率 1〜10年目 1%
2013年入居の場合
  対象となる住宅ローン年末残高:3,000万円以下の部分
  最高控除額 300万円
  控除率 1〜10年目 1%

と、かなり優遇されていますが、長期優良住宅(200年住宅)は住宅を建てるコストもかなり上昇するはずです。
減税に為に長期優良住宅とするのは、本末転倒でしょう。
建てた住まいが長期優良住宅であれば活用できる、程度に考えましょう。


住宅ローン減税は、住宅ローンの残高と所得税額に対して減税されるので、計算が難しくなります。
年収が低いほど控除される所得税自体が少ないので、控除額も少なくなってしまいます。
最大級の控除を受けられるのは1000万円程度以上の収入がある家庭で、5000万円以上の住宅ローンが残っている場合に限られます。
500万円程度の収入の場合、住宅ローンの残金や所得税額自体が少ない為に、控除される額も少なくなってしまうところが難点といえるでしょう。

とはいえ税金が少なくなることは、家計に余裕が出来るので歓迎するべき内容といえます。
この住宅ローン減税は、はじめから住まいの資金計画に入れて計算するべきではありません
臨時収入程度と考えておくことが、住まいづくりの資金計画では重要なのです。


また住宅ローン減税は、確定申告を行なわないと適用されません。
建てたその年は、不動産取得税の支払いなどと同時に税務署で確定申告できます。
しかし次の年からは忘れがちになるので、新築後の10年間は確実に確定申告を行ないましょう。

                                                            20110908更新

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