次に、内装のメンテナンスについて考えましょう。
床に関しては磨耗や剥れが問題となりやすい点です。
タタミの場合には畳表が磨耗して傷みますし、合板フロアーの場合は表面材が剥れてくることもあります。
タタミに関しては畳表張替えという定期的なメンテナンスが必要で、合板フロアーの剥れは床板自体を張り替えるメンテナンスが必要となります。
合板フロアーは表面材が厚い方が剥れが少なくなるので、メンテナンスを減らすには無垢材を使うか、表面材が厚いフロアー合板を使ことが大切です。
無垢の板を使った場合は、傷や床鳴りが生じることが有りますが、不都合というより美観を損ねる、音が気になるという感覚的な不満になります。
もちろん合板フロアーでも、床鳴りすることがあります。
床鳴りの場合は、接着剤で床板と根太を貼り付けるメンテナンスで音を軽減できます。
無垢板の傷については、塗装やワックスで目立たないようにするか、表面を少し削ることで傷を無くすメンテナンスを行います。
歩いたとき 床が沈み込むような感じがする場合は、床下の木材から傷んでいる可能性があります。
危険でもあるので、早急なメンテナンスが必要です。
壁や天井については、汚れる事とクロスの剥れやカビの発生などが原因でメンテナンスが必要となります。
塗り壁の場合は、ひび割れしたり壁材が劣化してポロポロと落ちることも問題になるでしょう。
汚れに関しては、喫煙の有無がメンテナンスの周期に大きく関わってきます。
また家族に小さい子供がいると、どうしても壁は汚れてしまいます。
そこで汚れが気になった場合は、汚さなくなる時期を待ってメンテナンスを行ってもいいでしょう。
塗り壁が落ちてきたら、塗りなおすメンテナンスが必要です。
塗り壁のひび割れがひどい場合には、住まいの構造部分の傾きなどを疑って点検する必要もあるでしょう。
クロスが剥れたり、壁天井にカビが発生している場合、壁や天井の結露が考えられます。
剥れに関しては接着剤の経年劣化で剥れることもありますが、結露の繰り返しで接着剤が劣化し剥れることも多いのです。
ですから壁や天井のメンテナンスの際には、剥れやカビが有る場合には結露の有無を確認する必要があります。
内装については、美観を取り戻す為のメンテナンスと不都合を改善する為のメンテナンスでは、かなり頻度とコストが異なってきます。
床の傷みを別として、結露による不都合は換気を行うことで、汚れについては使い方で大きくメンテナンスの頻度が変化します。
そこでメンテナンスを減らす基本は、住まいを大切に使うこと とも言えるでしょう。
20110908更新